昭和の大工修業は平成の世に合わない?!大工仕事の素晴らしさ、楽しさを伝えたい

大工仕事の楽しさや素晴らしさを後世に伝えたい

こんにちは!冬でもあたたかく過ごせる家作り。枚方市にある中川忠工務店の伝道師、中川義仁です。

只今リフォーム中の現場。
弊社の若手大工も、現場で一生懸命がんばってくれています。

写真右が、一番の若手大工

写真右の子が、うちにいる一番若い大工。
今年成人式を迎えて、20歳になったばかり。
次の春で弊社にきて3年目を迎えます。

 

大工が一人前になるためには、おおよそ5年はかかります。
ですから、まだ3年にもならない彼は大工として修業の真っ最中!
恐らく、一番厳しくしんどい時期だと思います。

 

とにかく厳しかった私の大工修業時代

私が大工の世界に飛び込んだのは、建築の専門学校を卒業した年の20歳の春でした。

最初はとにかく「つらい」の一言。
入社したての頃はもちろん何もできませんから、持たされたのはホウキ一本。
誰よりも朝早く出社し、誰よりも遅くまで残って来る日も来る日もひたすら掃除。

次に持たせてもらえたのは、錆びた鉋(かんな)と鑿(のみ)と、砥石。
錆びた刃物を切れるようになるまで砥ぐこと。

刃物をキレイに砥げるようになる修行なのですが、これは本当に大変でした。
最初は全然うまく砥げない。
今のような真冬の寒い時期でも、氷のように冷たい水の中に手を入れて刃物を研ぎ続けました。
手はあかぎれだらけ、すぐにボロボロになりました。
鉋(かんな)を一つダメにしたり、習得できるまで約半年かかりました。

刃物が研げるようになったら、次は金づちの柄の部分を自分で作ること。
道具を大切にする気持ちを持つために、愛用の道具を自分で作るのです。

金づちの鉄の部分は、大工の先輩からいただきました。
樫木(かしのき)や、今はなかなか手に入りづらくなったグミの木で、柄の部分を作ります。
ある程度の形を切り落とし、鉋で微調整して仕上げていきます。

初めて金づちを自分で仕上げた時は、とても感動し、嬉しかったことを今でも覚えています。
それからその金づちは、長く私の相棒として一緒に仕事をしてくれました。
今は後輩大工である息子に譲りましたが、大切に使ってくれたらいいなあと思っています。

またスコップをひとつ持ち、ひたすら穴を掘ったこともあります。
あの作業は腹筋が良い感じに鍛えられました(笑)

そして、大工として一人前になるまでは、大工修業に加えて呼ばれればあらゆる業種の方の手元に行きます。
手元、というのは、いわゆるアシスタントのようなもので、電気工事、左官工事、水道工事、建具工事、土木工事、など、様々な工事の手伝いに行きました。

今から考えると、それがとても良い経験になりました。

家を一軒建てる、というのは、いろいろな工事が必要です。
大工はもちろん、基礎、給排水設備、電気設備、サッシ、屋根、建具、など。
その色々な業種の工事の手伝いをすることで、自然と家を作る過程を大工以外の部分の仕事も目で見て直に学ぶことができました。

そして、今ではちょっと考えられないのですが(笑)
風邪を引いて熱があっても、尿管結石で痛みにのたうち回っていても、決して仕事を休みませんでした。
休みは月に2回。
本当に朝から晩まで、身を粉にして修行を続けました。

大工修業時代はとにかくつらかったけど、なんとかやり抜くことができたのは、「早く一人前の大工になりたい」という気持ちが、人一倍強かったからです。
大工弟子時代に積んだすべての経験は、私の血となり肉となり、何事にもかえがたい素晴らしい財産となりました。

 

しかし。

 

私が積んだ大工修業は、今の時代には合いません。
まさしく、目で見て盗め!の修業は、今は通用しないと思います。

厳しくすることはいくらでもできます。
しかし、私の修業時代のような厳しさは、果たして今の時代の若者に合うのかどうか。

 

大工の修業も、時代の流れに応じて変化させていかなければなりません。

 

若者の才能の目を摘むことなく、大工として一人前になれるようにうまくサポートすること。
それが今の私の重要な課題の一つです。

大工になりたい!という若者が減ってきているのは、大工仕事の良さが伝わっていないから?!

今建築業界は、大工不足が徐々に大きな問題となっています。

私は、暮らしの大切な基盤である家を建てることのできる、「大工」という仕事に誇りをもっています。
機械化が進み、大工仕事も随分様変わりしてきました。
しかし、やっぱり最後は人の手の重要性を私はまだ感じています。

 

大工を目指す若者が減ってきているということは、とても残念なことです。
大工仕事の素晴らしさ、楽しさ・やりがいなどを、後世に伝えきれていなかったということだと思います。

大工仕事の楽しさを、もっと若者にも感じてもらえるように、良さを伝わるように努めることが、私の使命の一つだと感じています。

 

 

休憩中

 

 

「人を育てる」
という言葉を使うのは、なんとなくおこがましい感じがしますが。

 

大工の仕事の良さ、素晴らしさ、楽しさを伝える努力をより一層していきます。
そして、何より弊社の若手大工にその魅力が伝わるように。
彼のやる気を引き出すのも、私の大切な使命です。

 

本日は以上です。

◎冬でもあたたかく過ごせる家作り。
自然素材をいかし、安心・安全に暮らせる住宅を建てます。
今寒い家をあたたかくする断熱リフォームも得意。

株式会社中川忠工務店
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プロフィール

棟梁中川
棟梁中川
中川忠工務店の代表取締役社長。2級建築士。祖父が中川忠工務店の前身となる中川工務店を創業。父である現会長が昭和51年に株式会社中川忠工務店を創立。幼い頃から父の仕事をする姿を見て育ち、自身も20歳のときに中川忠工務店へ入社。厳しい下積み時代を経験。現場で大工の腕を磨き、平成15年、代表取締役社長へ就任。現場で培った技術と知識を武器に、みなさまのよりよいお住まい作りをサポートします。好きな建築は“和風建築”。近年は、いつまでも健康に過ごせるエコハウス作り、そして、資産価値の下がらない住宅作りに注力しています。木へのこだわりは人一倍強いです。ぬくもりあるお住まい作り目指し、今日も長尾を自転車で回っています(笑)