あまりの暑さに、玉のような汗が噴き出ます(笑)
中川忠工務店の中川義仁です。
大変有難いことに現場が立て込んでおりまして、お盆休みが取れるか微妙な感じです。
猛暑の中でも若手大工たちも一生懸命頑張ってくれてますので、私も負けじと頑張らねばと思っています^^
しつこいようですが、空調服に助けられてます。
若手大工に伝えていきたい大切なこと
さて、2019年の目標の一つにも掲げておりましたが、今年は若手大工たちが飛躍的に成長できる年にしたいと思っております。
ゆえに、現場での私の指導も熱が入ります。
今日はそんな彼らに伝えたいことを書きたいと思います。
◎常に次の人のことまで考えて施工すること
たとえば家を建てようとすると、実に多くの職人さんの手が必要になります。
・基礎を作る人
・外構を作る人
・壁紙を張る人
・屋根を作る人
・外壁を貼る人
・水道工事をする人
・電気工事をする人
・ガス工事をする人
・塗装する人 など
どんな仕様の家にするかによって多少は変わりますが、家づくりは、たくさんの職人の手が必要になります。
その中でも我々大工がすべき役割はとても多いです。
家の骨組み、外壁や屋根、床、天井の下地、など。家を建てていく過程の中で、非常に多くの部分に関わっています。
だから大工は、現場をまとめたり、スムーズに現場が進行していくように施工の進捗管理まで行ったりすることができるんです。
つまり言い換えると、大工は常に現場が円滑に素早く進んでいくように、配慮しなくてはいけません。
それができてこそ、一人前の大工だと思うんです。
私が考える一人前の大工
「常に現場の状況を把握しながら、すべての職人がやりやすく工事ができるように施工ができる大工」
◎大昔はあったらしい現場イジメ
私はあまり遭遇したことがありませんが、大昔は現場イジメのようなものがあったのだと聞いたことがあります。
家を建てるには当然順序が合って、その順番で職人さんが入って来ます。
たとえばを下地ができたとして、その下地に電気の配線を通すことになっていたら、その配線を通すための穴を開けておく必要があります。
電気工事士さんは、大抵終盤に工事に入ってきますから、配線を通すべき穴がなかったら非常に困ります。
だから、その穴を電気工事士さんに意地悪するために塞いでおく、そういったイジメです。
信じられないことですが、そういう悪意を持った行動を取る職人さんがいたそうです。
こういった行為は、被害に遭った職人の方の迷惑になるだけじゃありません。余計な手間がかかることで施工に遅れが生じたり、最終的にはお施主様にもご迷惑をおかけしてしまうことになります。
決してあってはならないことです。
◎次に入る職人さんのことを考えて施工する大切さ
先ほど書きました現場イジメは論外。逆に、我々大工は次に入る職人さんのことを考えて施工することが、一人前の大工なら出来て当然のことだと私は思っています。
常に現場がスムーズに進行していくように促していくのも大工の重要な役割のひとつ。
大工は自分の施工部分が完成すれば終りではなく、常に次に入る職人の方が施工しやすいように、ひと手間加えた施工をすること、これが非常に大切です。
クロス職人さんが壁紙を貼りやすいように
左官職人さんが壁を塗りやすいように など
それが現場が良い雰囲気で円滑に進んでいき、結果、工期短縮や仕上がりの綺麗さにつながっていったりもするわけです。
つまり、すべては家を建てられるお施主様のためになるってことなんです。
そのように、すべての職人さんへの配慮ができるからこそ、大工が「大工さん」と呼んでもらえる理由なんだと感じています。
常に周りの人に配慮するのは、生きていく上で大切なこと
こうやって書いてみると、周りの人に対して気を配ることは、大工に限ったことじゃないなあと思います。
たとえば何か共同の作業場で、次に使う人のためにちょっとした心遣いをしてくださっているのを見ると、その優しい配慮に心があたたまったりします。
電車の中で、高齢の方や足の不自由な方、小さなお子様を連れている方などに席を譲っている人を見ると、なんだか嬉しくなったりします。
そんな風に、誰かに向ける優しさは、その優しさを受ける人だけじゃなく、それを目にする回りの人の心をほっこりさせる気がします。
日々、何気ない小さなことにも思いやりをもって行動すると、その優しさは多くの人に伝わっていく。
若い大工を指導しながら、改めて大事なことに気付かされている気がします。
猛暑で精神的にもイライラしがちな夏の現場ですが、そんなときこそ心と頭を落ち着けて、常にまわりを見ながら工事していくこと。
それを忘れずに、日々施工を頑張っていきたいと思います。
今日もお読みいただき、ありがとうございます。
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