先日、耐震改修工事が無事に完了しました。
中川忠工務店の中川義仁です。
今、千葉県では台風15号の影響で、大変な思いをされている方がたくさんいらっしゃいます。
少し前には、佐賀県でも豪雨被害がありました。
毎年のように日本のどこかで深刻な災害が起きています。
当たり前のようにあるはずたっだ、安全な住環境。
電気やガスが使えて、水道から水がいつでも出る。
雨風から外気温から守る家があること。
自然の猛威の前では、人は無力になってしまう部分も大いにあるけれど。
やはり、日ごろからできる備えは大切だと痛感します。
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今回の耐震改修工事のお話も、昨年起きた大阪北部を震源とする地震がきっかけでいただきました。
強い地震と大型の台風にあいついで襲われた大阪では、いまだに復興が終わっていない住宅がまだたくさんあります。
一年以上経ってまだ?!と思われるかもしれません。
それだけ被害を受けた住宅の棟数が多いこと。
被害が屋根に集中しており、屋根工事業者の数が足りていないこと。
屋根瓦の材料の不足。
災害は被害が同じ地域に集中しますから、施工もかなりの順番待ちになってしまいます。
“災害が起きた時、すぐに工事ができる状態ではないかもしれない”
そのことを念頭において、災害に負けない家づくりが大切だとひしひしと感じます。
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今回耐震改修工事をさせていただいたお客様宅は、築40年以上。
木造の日本家屋です。
今住んでいる家が強い地震に耐えうるのかどうか。
見直すための一つの基準とされるのが、1981年6月に制定された新耐震基準。
1981年の改正では、建物の土台となる柱などの強度が細かく定められました。
そして、それ以前の建物を旧耐震基準と呼び、建物の耐震性を確認するための耐震診断を受けることが推奨されています。
この度のお客様宅は、大阪北部地震で被害を受けられたことをきっかけに、耐震診断を受けました。
そして、その診断を元に耐震改修工事を実施。
実際に行った耐震改修工事の様子をご紹介します。
◎まずは屋根を軽量化
重い屋根を軽くすることは、地震対策になります。
屋根が重いと建物の総重量も重くなり、重心も高くなるため地震が起きた時の揺れが大きくなるからです。
今回、屋根を軽量化するために屋根の全面葺替えを実施。
採用させていただいた瓦は、KMEWのルーガ雅。
従来の瓦の1/2以下の軽さで揺れを小さく。
雨風に強い形状、施工方法で強風による飛散やずズレを予防。
素材の粘り強さで割れや、欠けを防ぐ。
被害を受けた時、屋根はこうなってしまっていました。
さきほど書きました通り、災害は被害が同じ地域に集中しますから、補修工事はいつになるかわかりません。
このまま放っておくと、雨漏りなどの2次被害が起きるため、補修工事が始まるまでは養生シートなどで応急処置するしかありません。
ただしシートを張る場合は、強風などでシートが飛んでいくという危険性があることも頭に入れておく必要があります。
また、あくまでも応急処置であるため、補修工事は必ず必要になります。
このように、地震や台風などで被害を受けやすい屋根を、災害に強い屋根にすることも大切なことです。
(次回へつづきます)
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