家を建てる上で、結露対策を行うことは非常に大切。
中川忠工務店の中川義仁です。
先日、とても楽しみにしていた勉強会へ参加してきました。
「100の失敗に学ぶ結露完全解決の解説」
住まい環境プランニング 代表の古川繁宏さんのお話。
ものすごく勉強になりました。
高温多湿な日本での家づくりに、結露対策は必須
家づくりに携わらせていただいて、早30年以上。
新築はもちろん、多くのリフォーム工事もさせていただいております。
リフォーム時に家を解体して驚くことがあります。
それは、「知らず知らずの間に、結露被害に遭っている家がとても多い」ということ。
高温多湿な日本は、一年を通して結露をしてしまう気候条件になりやすい。
そして、怖いのは結露はそこに住む人すら気付かないうちに起きていることが多んです。
家が結露被害に遭っていても、気付いていない方が多い
家が結露の被害に遭っていても、住んでいる方が気付かないのはなぜか。
それは、結露によってカビやダニが発生したり、家の木材を腐らせたりシロアリが発生したり、
そういう危険は住まい手の目に見えないところで起きやすいから。
リフォーム時に壁を壊してみると、壁の中が結露によって発生した水で腐っていたり。
壁紙を剥がすと下がカビだらけだったり。
カビは、住む人の健康を害する恐れがある怖いもの。
また、結露で発生した水は、木を腐らせシロアリの発生原因ともなり、家の耐久性を著しく損ないます。
つまり、家づくりにおいて、結露対策は住む人にとっても、家にとっても、大変重要なことと言えます。
結露のメカニズムとは
ここでちょっとおさらい。
結露は、どうして起きるのでしょうか。
◎どうして結露は起きるのか?
空気は、温度が高いほどたくさんの水蒸気を抱え込むことができます。
しかし、温度が低くなると抱え込めなくなった水蒸気が水滴となって現れます。
これが結露のメカニズム。
身のまわりで起きる結露はたくさんあります。
たとば、夏の麦茶。
暑い夏、良く冷えた麦茶をコップに注いで置いておくと、コップの回りに水滴がつきますよね。
これも結露。
温かくて湿った空気が冷たい麦茶のコップによって冷やされ、その空気が抱え込んでいた水蒸気が水滴に変わったというわけです。
または、冬の窓。
寒い冬、暖房で部屋をあたためていると窓ガラスに水滴がポタポタついている。
これも、皆さんもよくご存知の通り、結露です。
暖房であたためられた水蒸気を含む空気が、冷たい窓ガラスによって冷やされ、水滴となって現れたというわけです。
このように、条件さえそろえば、結露は季節問わず起こる可能性があります。
更に言うと、冬の結露は大体住んでいる方の目の届くところで起きることが多いです。
窓ガラスや玄関ドア、サッシなど。
結露が起きていると自覚することで、結露対策を真剣に考えるきっかけとなってくれます。
逆に怖いのは、夏の結露。
夏の結露は、主に住んでいる方の目の届かないところで起きていることが多いです。
壁の中、天井裏、建物の大切な基礎部分、など。
結露は冬の風物詩と思い込まずに、一年中しっかりと結露対策ができる家を建てる必要があります。
結露を発生させない家づくりの3つのポイント
1、家の中に寒暖差をつけない
今でも日本で多い、居室ごとに空調を管理する家づくり。
この方法は、結露を発生させやすくしてしまいます。
結露発生のメカニズムのポイントは、空気の寒暖差。
つまり、あたたかい部分と寒い部分が家の中にあると、それだけで結露を発生しやすいんです。
だからこそ、家中の温度ムラをなくし、全館空調管理で家の中を出来る限り均一な室温に保つこと。
結露の発生を抑制するには大切なことです。
2、余分な湿度を排出する
高温多湿な日本の夏は、湿気をたくさん含んだ空気が結露の原因となります。
従って、湿度を適正に保つように家づくりを行うこと。
これも非常に難しいことですが、大切なことです。
3、空気の流れの良い家にする
流れない川は水が腐ってしまうように、空気も流れていないとそこに湿気がたまり、結露を起こす原因ともなります。
滅多に開けない収納を開けたら、カビが大量に発生していた、なんて経験はありませんか?
家具の裏、使っていない部屋、物をぎゅうぎゅうに詰めた収納、風通しの悪いクローゼットや押入れなど。
空気をきちんと通してあげることも大切です。
最後に
結露を発生させない家づくりのポイントを大きく3つまとめてみました。
しかし、これらを実現しようとすると、家づくりの段階で様々な工夫が必要になります。
また、その辺りの細かいところも今後ご紹介していければと思っています。
「家を建てる際は、必ず結露対策を!」
本日言いたいことは、ズバリこれです!
以上です^^
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